警備業向け基幹システムの意義|導入しない理由はない!
警備業では多岐にわたる膨大な量の情報を扱います。警備員ひとりひとりの情報を始めとして、管制管理、上下番管理はもちろんのこと、顧客への対応に至るまで多くの情報をやりとりしなくてはなりません。
これからの時代、警備業における情報の管理をシステムでおこなうのは当たり前になってきます。そこで本記事では、警備業向け基幹システムの意義について取り上げます。
これからシステム導入を考えているという警備会社の管制担当者はもちろんのこと、既にシステム導入をしているが不満があるというIT担当の方にとっても有意義な情報がありますので、ぜひ最後までお読みください。
警備業向け基幹システムでできること
警備業向けの基幹システムを使うことで、どのようなことができるようになるのでしょうか。主な7つの項目に分けて説明します。
警備員の情報管理
まずは警備員の情報管理です。警備員個人の顔写真や住所、経歴や資格のようないわゆる履歴書にあるような情報を登録できます。
採用段階のシステムと連携させていれば、手書きの履歴書やエントリーシートを手入力することなく、そのまま情報を引き継ぐことができ、そこから警備員を自由な軸でグルーピングしたり、特定のワードで検索したりすることが容易になります。有給管理や支払い状況なども警備業向け基幹システムを通して管理できれば、わざわざ人事部や経理部のように担当する他部署に問い合わせたり、別の管理システムを立ち上げたりする必要がありません。警備員の稼働実績が記録されていれば、その情報をもとにして効率的に配置することも可能です。
案件管理
案件管理とは、顧客から依頼された案件ごとに番号をつけてシステム上で管理することです。警備業の取引形態には、施設警備、雑踏警備、輸送警備、身辺警備、機械警備などがありますが、これらを案件ごとに登録できれば全体を見渡しながらさまざまな無駄を省き、効率的に管理することができます。
警備員の管制管理
警備員の現場への配置である管制管理では、配置全体を俯瞰することが不可欠です。警備業向けシステムを利用することで、全体の配置合計、未配置、配置済、確認中、待機、中止などの各ステータスを一目で把握できます。
警備業の基幹システムでは、俯瞰しながらもそれぞれの案件の人件費や収支の見積りを見ながら管制管理ができます。またシフト管理を同時にできるシステムを利用していれば、担当者の業務負担をさらに軽減できます。
警備員の上下番管理
警備業における上下番管理、いわゆる勤怠管理は大変手間の係る業務です。システム導入をしていない場合、通常は上下番管理は警備員が管制員に直接電話をしておこなうためピーク時間帯には電話が重なったり、そのことで人的ミスが発生したりというリスクが伴います。
警備業の基幹システムを導入すれば、電話をしなくてもアプリケーションなどを利用した打刻ができるので、警備会社は管制官を複数配置する必要がありません。また打刻データも一元管理できるシステムであれば、わざわざ勤怠システムに再入力しなくても、直接給与計算や有給管理につなげられます。
警備員の給与計算
警備業の基幹システムでは、警備員の給与計算も自動で完結できます。
警備業は特殊な業界であり、月払だけでなく週払や日払という契約が多く存在します。そのため手計算だと業務が煩雑になり、それだけ人的ミスが発生する確率も高くなります。システムによる自動計算であれば、締め日や支払い形態によっていろいろな請求書を手間なく作成でき、ミスも発生しません。
また最近では警備業において給与前払という福利厚生サービスが注目されています。これは日払や週払のように決まった支払日に全額を支払うのではなく、一定額(または率)を上限として給料日前に支払、残高をストックするというものです。警備員の定着率が高まる点や、警備業の求人募集時の注目キーワードでもある点から根強い人気がありますが、複雑な給与計算になるので負担が増えますし、ミスにより二重払いのリスクもあります。
しかし警備業の基幹システムを導入すれば、二重払いが避けられるのはもちろん、システムの中には給与前払の申請が簡単にできたり、金融機関との提携によって即座に振込みがされたりというサービスがあるものもあります。
顧客への請求管理
警備会社から案件の依頼主である顧客への請求管理の負担も大幅に軽減されます。請求書は締め日ごとや請求先ごとなど好きな形態で出力できます。例えば多くの支社が存在しても請求先は本社にまとめるなどの対応ができるシステムもあります。
システム導入により、顧客への請求に抜け漏れがなくなるだけでなく、請求履歴や回収、入金状況までをもとにした与信管理もでき、企業全体にかかわるリスクにまで備えられます。
警備員の募集や警備員との個別連絡
警備業向け基幹システムには、警備員の募集、採用から始まり、業務中の警備員との個別連絡もシステムでおこなえるものがあります。最初から警備員の募集を警備業向け基幹システムに連携したシステムでおこない、そこで登録された情報をそのまま警備業向け基幹システムに流し込めば、募集、稼働、入金に至るまでを一括管理できます。
またスマートフォンのアプリを利用したメッセージのやりとりをできるようにすれば、人員の緊急募集情報を警備員に一斉配信したり、個別メッセージでの既読、未読を確認してフォローアップすることもでき、深刻な人材不足にもいち早く対応できます。
警備業向け基幹システムを導入するメリット
以上、警備業向け基幹システムの導入によってできることをご説明しました。導入後は大量の情報を一括管理でき、その情報をいろいろな場面で有効活用できるので、手間を省けたり人的ミスを防げたりすることがお分かりいただけたかと思います。
次に警備業でのシステム導入のメリットについてより深く掘り下げていきましょう。
内勤者の業務負担軽減
警備業システム導入のメリットの一つ目は、内勤者の業務負担が軽減されるということです。
前述したように警備業にかかわる内勤者は多くの情報を扱うため大変重い業務負担があります。配置や勤怠管理といった警備員にかかわるもののだけでなく、案件の管理や顧客への対応などがあり、その多くは事務作業や電話連絡で時間をとられるもので、システム導入により一気に時間を短縮できます。他のシステムと連携させれば、一度入力された情報を基にさまざまな部門で使用する項目についてまでも自動計算させられるので、他部署の内勤者の業務負担も同時に軽減します。
またスマートフォンのアプリなどを利用することで、内勤者の手を一切煩わせることなく入力関連の業務が警備員側の操作一つで完了させられるのもポイントです。
警備員へのフォロー、警備会社への満足度アップ
二つ目のメリットは警備員へのフォローが手厚くなり、警備会社への満足度がアップするということです。
警備業の基幹システムを導入し、さらにシフトやスケジュールに関する機能も連携させられれば、警備員ひとりひとりへのフォローがよりきめ細やかにできるようになります。例えばシフト関連では、警備員の希望する日程に迅速に割り振りができたり、機能によっては起床や出発、到着のコールといったフォローができたりするものもあります。
きめ細かいフォローによって警備員からの警備会社への満足度がアップし、よい人材を継続的に確保することにもつながります。
顧客からの信頼向上
三つ目のメリットは顧客からの信頼向上です。
警備業において顧客からの信頼が向上するポイントの一つとして欠員を出さないという点が挙げられます。前述したように警備業システムを充実させることで起床や出発、到着のコールができれば欠員を出すことがなくなり、警備会社に対する顧客の信頼は向上します。
また請求関連などで人的な事務作業が減るので当然ミスも少なくなります。ミスの積み重ねによって顧客の信頼を失うことがなくなり、オーダーも継続的にいただけるようになるでしょう。
警備業向け基幹システムの選び方
それでは警備業向けの基幹システムを選ぶ場合、具体的にどのような点に注目すればよいのか考えてみましょう。
1つで全業務工程を管理できるシステムを選ぶ
まず抑えておきたいのは、1つで警備業の全業務工程を管理できるシステムを選ぶということです。
警備業の業務フローにおいてさまざまな段階がありますが、その段階や担当部署ごとに使用するシステムが異なり分散化されていると、結局それぞれに入力しなくてはならなかったり、情報を一括して管理できなかったりして、業務負担の軽減に繋げることができません。
警備業に関する全業務工程を、1つのシステムで管理できるようなものを選ぶことが何よりも大切です。
警備員や顧客向け機能の有無もチェック
次に抑えておきたいのが、警備員や顧客向け機能の有無です。
警備業システムの導入となると、どうしても内勤者目線からのシステム選びに終始しがちです。しかし実際には現場の警備員も機能を利用しますし、顧客満足度を上げるという効果を考えれば顧客向け機能の有無についてのチェックも欠かせません。
例えば勤怠管理やシフト管理について、普段システムの操作に慣れていない警備員でも直感的に操作できるような画面が提供されているかどうかは重要なポイントです。また顧客向け機能についても、簡単に発注ができる機能があったり、勤怠の承認に手間がかからなかったりというメリットがあれば、それだけオーダーしやすくなるのでビジネスチャンスが増えることにつながります。
警備業向け基幹システム「GUARD EXPRESS」
1つで警備業の全業務工程を管理できるオールインワンパッケージの基幹システムであり、警備員や顧客向けの機能も充実しているのが「GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)」です。GUARD EXPRESSは警備業の業務において、受注の段階から会計システムに橋渡しするまでをワンストップでおこないます。
GUARD EXPRESSは継続的なブラッシュアップとサポート体制に力を入れています。例えば警備業関連の法令改正があった場合には追加費用なしで保守の範囲内で法令改正に対応しています。日本全国どこからでもサポートサービスを受けることができ、特にリモートサポートでは同じ画面を見ながら問題を解決するので、導入当初の些細な疑問にも迅速に答えられます。
さらにGUARD EXPRESSの強みは、GUARD EXPRESSを中心としたNEO、ENTRY、PARTNER、AGENCYといった付帯サービスの機能を利用できることです。これらのサービスの利用により、警備員や顧客の満足度を格段にアップさせることができます。
NEOは警備員向けのウェブアプリケーションサービスです。警備員はスマートフォンやフィーチャーフォンを利用して、スケジュール申請からシフト 照会、勤怠の打刻、給与前払、支払照会に至るまですべてをNEO上でおこなえます。
ENTRYは採用管理サービスで、仕事募集ページの作成、応募受付や面接までをおこなえます。警備員が採用になった際は募集時の情報がそのままGUARD EXPRESSの警備員マスタに登録されるので、再度登録する手間もありません。
PARTNERは顧客側がオーダーを出したり、契約照会したりできるもので、GUARD EXPRESSと連携することによって、警備会社側も顧客側も業務生産性を大幅にアップさせることができます。
AGENCYはエスアイシステムによる業務代行システムです。人材不足が深刻な現在の状況において、ITと警備業への専門知識を持つプロ集団が就業見込み警備員の情報を提供したり、起床や到着の時間報告がない警備員へ通知したりというサービスをおこなっており、GUARD EXPRESSに付帯サービスとして加えることでシステムをフルに活かすことができます。
GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら
警備業の業務改善は基幹システムで!
ますます人材不足が深刻化する警備業において、業務改善はマストです。
実際に現場で動く警備員にとって、スケジュール申請やシフト管理、支払状況などを一貫しておこなえる警備会社は満足度が高いものとなります。警備員の満足度を上げることで、質の高い人材を確保し、その人材が充実感を持って継続的に働いてくれるのは、警備会社にとってもっとも理想的な状態と言えるでしょう。
同時に警備業の内勤業務担当者の業務負担が軽減されれば、事務作業以外の業務にリソースを割くことが可能になり、生産性を上げられます。生産性が上がれば警備業の業界内での競争力をアップさせられますね。
顧客にとっては欠員を出すことなく、簡単にオーダーでき、かつ迅速に答えてくれる警備会社であれば満足度が上がり、継続的に利用したいと考えるでしょう。
このような好循環を生み出すための第一歩として、ぜひ警備業に特化した基幹システムを導入し、業務改善につなげていただければと思います。