膨大な量の警備日誌を管理するならシステム利用がおすすめである理由

2021年12月8日

警備会社が、自社の抱える警備スタッフの現状や、派遣先で勤務がどのように遂行されているのかを把握するためには、現場の報告を聞くことが大切です。現場にいる警備スタッフの報告を有効活用することで、派遣先となる顧客との関係を円滑にし、よりよい警備サービスを提供することができます。

そんな時に、警備会社が導入すると効果的なのが警備日誌です。しかし、企業の規模が大きいと警備スタッフも大人数となり、提出される警備日誌を管理するのはとても大変です。

今回は、「膨大な量の警備日誌を管理するならシステム利用がおすすめである理由」について解説します。

警備日誌とは?

警備日誌とは、警備員として勤務する警備スタッフが、その日に現場で起きたことや自分の取った行動、それについて感じたことなどをまとめた記録のことです。

「日記」のような意味合いで感想を記録することも少なくありませんが、ビジネスシーンでは、後で振り返る際に参考にしたり、まとめて資料にしたりします。特に、警備日誌は、一緒に働いている警備スタッフ同士が情報を共有できるようにすることを目的としています。スタッフ同士がお互いに有益な情報をシェアして日々の警備業務に活かし、警備サービス全体の品質を向上させるためには、警備日誌を導入するのが効果的です。

警備日誌が膨大な量になってしまう理由

警備日誌は、毎日、業務に就いた警備スタッフが提出するものです。従って、警備会社の抱えているスタッフが多ければ、当然提出される量も多くなります。また、派遣先となる顧客が複数の場合には、それぞれの現場で警備に携わった警備スタッフが提出することになるため、警備日誌は膨大な量になってしまうでしょう。

そのため、警備会社が毎日日誌の内容を確認したり、未提出の警備スタッフがいないかどうかを管理することは簡単ではありません。

警備日誌を管理するならシステム利用がおすすめである理由

警備会社が、そのような膨大な量の警備日誌を管理するのであれば、紙ベースではなくシステムを利用するとよいでしょう。

紙ベースで管理する場合とシステムを利用する場合とでは、どのような違いがあるのでしょうか。この章では、警備日誌を管理するうえでシステム利用をおすすめする3つの理由について、紙ベースでの管理と比較しながら説明しましょう。

警備日誌をクラウド化できる

警備日誌の管理にシステム利用がおすすめである理由の1つ目は、クラウド化できるからです。

クラウドとは、利用者がネットワークのサーバーやストレージ、ソフトウェアなどを持っていなくても、インターネットを経由することで必要な時に利用できるサービスのことをいいます。時にはクラウド・コンピューティングとも呼ばれています。昨今では、インターネットを経由すれば気軽に活用できることから非常に人気の高いサービスで、さまざまな業界で利用されています。

これまでの通信サービスは、必要なハードウェアを購入し、それに対応するソフトウェアをパソコンにインストールしなければなりませんでした。また、インストールし終わっても、ソフトウェアを利用する際は更にライセンスを取得しなければならず、実際に利用できるようになるまでにいくつかの手順が必要でした。

しかし、クラウドであれば、これらの手続を一切踏まずにインターネットを経由してサービスを利用することが可能です。パソコンやタブレットがあればいつでもどこからでも使うことができるのです。

警備業界において、警備日誌をクラウド化すると、さらに3つのメリットがあります。

メリットの1つ目は、警備日誌を簡単に提出できることです。まず、テンプレートの項目に沿って記入することで警備スタッフは簡単に警備日誌を作成できます。内容に大きなバラツキが出るということもないでしょう。

クラウドはインターネットを使える環境を整えればどこからでもサービスを利用することが可能なため、警備スタッフがどこの現場に配置されていたとしても、警備日誌を書いてアップロードすれば、提出が直ちに完了します。紙ベースで管理する場合は、作成した後、警備会社に提出に行かなければなりませんでしたがその手間が省けるのです。

2つ目のメリットは、場所を取らずに保管できることです。警備会社では、紙ベースの場合、提出される警備日誌を保管するスペースが必要になります。毎日各スタッフから提出されるものですので、規模の大きい警備会社であればその分大きな警備日誌専用の保管スペースを確保しなければなりません。場合によってはオフィス内には収まりきらず、警備日誌専用のフロアや倉庫などを借りなければならないかもしれません。

一方、クラウド化すれば、保管するためのスペースを確保する必要はありません。大勢の警備スタッフを抱えている警備会社であっても、データ上で管理すれば場所は用意しなくても良いのです。加えて、紙ベースで保管する時のように、劣化や汚損などの心配も不要なため、修繕や複製といった余計なコストがかかりません。

3つ目のメリットは、警備日誌の未提出を把握しやすいことです。スタッフを大勢抱えている警備会社にとっては、毎日提出される警備日誌の内容を確認するのは大変です。ましてや、勤務に就いている警備スタッフが、必ずしもきちんと提出するとも限りません。つい提出し忘れたり、書き忘れたりする警備スタッフもいるため、チェックが必要となります。

そんな時、警備日誌をクラウド化することで、警備会社は、データ上で提出していない警備スタッフを簡単にチェックすることが可能です。

このように、クラウド化することで、警備会社にとっても警備スタッフにとっても便利な点が増えます。

警備日誌以外の警備員の情報も管理できる

警備日誌以外の警備員の情報が管理できる点も、システム管理をおすすめする理由の1つです。

業務日誌に留まらず、自社の警備スタッフについて警備会社が管理すべきことは数多くあります。一人の警備スタッフを採用すれば、その分管理すべき情報は増えていきます。まず、採用する際に、履歴書や職務経歴書、プロフィールなどが提出され、それらを基本情報として管理することになるでしょう。採用した後は、その警備スタッフがどの顧客の警備を担当しているか、どんなシフトに配置されているかなどの細かい情報を管理するようになります。また、欠勤や遅刻などの勤怠状況、留意すべき特記事項などのさらに詳細な情報を管理し、必要に応じて随時更新していかなければなりません。

システムを導入すれば、毎日提出される警備日誌に関する情報に加えて、これらをまとめて管理できます。警備会社の管理部門や警備スタッフのマネージャー等は、一元化されたシステムからチームの作業に必要な情報を呼び出せるため、作業効率が大幅に向上するでしょう。

上下番管理や給与計算とも連動できる

システムをおすすめする3つ目の理由は、上下番管理や給与計算とも連動できるからです。

警備会社にとって、この2つは日々の業務のなかでも、かなり大きなウエイトを占めているといっていいでしょう。上下番の報告は、警備スタッフによって毎日欠かさずに行われる業務で、勤務するスタッフが多ければ多いほどその件数も比例して多くなります。

また、時間帯によっては、上番と下番の報告が重なってしまうこともあるでしょう。電話での報告が義務づけられている場合は、一時的に管理局が電話の対応に追われる可能性があります。

さらに、警備会社にとって、重要で複雑な給与計算についても考慮しなければなりません。警備業ならではの、計算が複雑になってしまう理由がいくつかあります。警備業では、警備スタッフが勤務する現場が一箇所であるとは限りません。そして、複数の現場には、何人かの警備スタッフがシフトによって勤務するのが一般的です。顧客の締日、日払い、週払い、月払いなど、いろいろな形態があり、警備スタッフによってはいくつかの顧客を掛け持ちして勤務することもあるでしょう。さらに、警備スタッフの経験や勤務年数によって時給や日給が異なるため、同じシフトに配置されても支給金額が異なるケースも少なくありません。

これだけでも複雑なのに、一部のスタッフが、給与の前払いを希望する可能性もあります。これらの事情から、特に警備業における給与計算は、とても複雑です。

しかし、システム化すれば、警備日誌だけでなく、警備会社のウエイトを占める2つの業務を管理し、自動的に給与を算出してくれます。また、銀行情報を設定し、給与データからフォーマット形式の振込データを作成すれば、システムを経由して口座への自動振込もできます。

警備スタッフとしても、携帯やタブレットからシステムに連動しているアプリを使えば、警備日誌の作成だけでなく、上下番の報告も簡単にできて便利です。

警備日誌を管理するなら「GUARD EXPRESS」

警備日誌を管理するなら、警備業の基幹業務に対応している「GUARD EXPRESS」をご利用ください。本サービスは、多数の管理項目を搭載するオールインワンシステムです。警備業に特化していますが、一般的な人事系の管理システムに匹敵する機能を有しています。

この「GUARD EXPRESS」を導入すれば、大量の警備日誌を机に広げ、読みづらい筆跡の解読に苦労したり、名簿と照合して未提出の警備スタッフを確認したりする業務から開放されます。日々の業務は、端末から業務日誌に関するデータを呼び出して内容を確認し、未提出のスタッフをチェックするだけで完了です。

しかも、自社の従業員や顧客の担当者は、オフィスやテレワークなどの複数の拠点からあらゆる情報を一括管理できます。警備日誌もクラウド上で管理できるため、紙ベースでの管理のようにオフィス内にスペースを確保する必要もありません。

さらに、本サービスを下記の4つのクラウドサービスと連動させることで、その汎用性は格段にアップします。

  • 警備員向け「NEO」
  • 募集採用「ENTRY」
  • クライアント向け「PARTNER」
  • 業務代行「AGENCY」

警備スタッフは、スマートフォンなどから、直感的に操作できる仕様の「NEO」を利用すれば、スケジュールの申請やシフトの紹介、勤怠の打刻が簡単に操作できます。画面に従って警備日誌や上番・下番報告を作成した後は、アップロードするだけなので、アプリでの操作に慣れていない警備スタッフでも困りません。このほか、「NEO」を経由すると、警備スタッフは自分の給与前払いや支払い照会などを確認できます。

これによって、警備スタッフからの電話での問い合わせは大幅に減少するため、警備会社の業務効率は向上するでしょう。

「ENTRY」を連動すれば、警備スタッフを採用するための募集ページを作成したり、応募の受付や面接を設定したりすることもできます。もし、警備スタッフが「ENTRY」を経由して採用された場合は、再度情報を登録する必要はありません。応募する際に提出した情報は、警備員マスタとして「GUARD EXPRESS」への移行が可能となります。

また、顧客は、「PARTNER」を利用して、新たな案件の依頼や契約内容の確認などもできます。

このように、「GUARD EXPRESS」と付帯サービスを連動させれば、警備会社、顧客、警備スタッフのいずれもがシステムに搭載された機能をフルに活用し、業務の効率化を実現できるでしょう。

GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら

警備日誌はシステムで管理しましょう

警備会社が警備スタッフのスキルを管理し、課題点や問題点を迅速に解決するためには、警備日誌は非常に有効です。しかし、他の業務と並行して警備日誌の内容を確認し、未提出のスタッフを把握しようとすれば膨大な時間がかかるでしょう。

そこで、警備日誌をシステム化すれば、警備スタッフ側はより簡単に警備日誌を提出でき、警備会社側としても提出された警備日誌を効率的に一元管理して、未提出者の把握ができるようになるでしょう。