警備会社では上下番の管理が重要!管理効率を向上させて働き方を改善しよう

2022年1月19日

上下番の報告は、警備会社に勤める人にとっては毎日当たり前に目にする光景の1つでしょう。上下番は単に連絡を受けて終わりではなく、報告を受けた後はしっかりと記録し管理を行うことが最も重要な業務です。

しかし上下番報告は電話が主な報告ツールとなっている警備会社も多いため、報告の電話をさばくだけで手一杯になり、つい管理がおろそかになってしまっているということはないでしょうか。

そこで今回は、警備会社で効率よく上下番管理を行う方法についてご紹介します。

警備会社の上下番管理が重要である理由

警備員は、常にさまざまな場所で業務にあたります。そのような離れた現場で勤務する警備員の状況を警備会社が正確に知るために、上下番の管理が重要となるのです。

ここでは、具体的にどのような目的で上下番を管理しなければならないのかをご説明します。

警備員が問題なく配置されているか確認するため

上下番報告は、警備員の勤務状況を把握するという目的があります。警備会社の管制官は、警備員から上下番の電話を受けることで、警備員が無事現場に到着したことや、業務が問題なく終了したことを確認できます。

例えば所定の時刻になっても上番の報告が来ない場合、管制官は警備員が報告を忘れている可能性だけでなく、何らかの理由で警備員が現場に到着していない可能性も想定しなくてはなりません。もし事故などで、手配した警備員が現場に行くことができない状況なのであれば、すぐに新しい警備員を手配する必要があるでしょう。

下番報告がない場合も同様に、現場でのトラブル発生や残業の可能性、次の現場への影響などを考えます。

上下番がきちんと管理されていれば、警備員の配置状況がすぐにわかるため、急遽警備員の手配が必要になった際もスムーズな対応が可能です。このように上下番報告は、警備員が問題なく配置されているかを確認するという重要な意味があるのです。

警備員の給与計算のために使用するため

上下番報告のやりとりは警備会社にとってタイムカードと同じ役割を持つため、報告を受けた時間帯をしっかりと管理していなければ、正確に給与を計算することができません。

警備会社は日勤と夜勤が混在することが多く、警備員の階級や警備の種類によっても給与が異なるため、警備員の給与計算は大変複雑なものになります。給与を算出する際は警備にあたった時間帯のほか、残業が発生した場合は残業代も計算に含めます。

この複雑な給与計算の基盤とも言えるタイムカードの役割を、電話が主流の上下番報告が担っているため、上下番の管理がおろそかになってしまうと、給与計算そのものに支障が出てしまうことは想像に難くないでしょう。正確な勤務開始時刻と終了時刻を把握して、給与を間違いなく計算し、警備会社で上下番の報告をきちんと管理することが重要なのです。

警備員の労働時間管理のために使用するため

警備員の勤務形態は、必ずしも一般的な8時間労働制とは限りません。それは警備の種類によって発生する特殊な勤務形態が大きな理由の1つです。警備は主に1号業務から4号業務という4つの種類に分けられますが、1号業務である施設警備は、24時間体制で勤務しなくてはならない現場も多くあります。そのような現場に対応するため、変形労働時間制を採用している警備会社も多いでしょう。

監視業務や継続的業務の場合、業務内容によっては残業代が発生するケース・発生しないケースもあります。このように勤務時間がすべて一律で決まっていない警備の仕事では、労働時間をしっかり把握していないと、知らずに違法な残業や過重労働をさせていたというトラブルに繋がってしまいます

月末になれば、警備先から提出された実績表と相違がないかを確認する照合作業を行う場合がありますが、その際、警備会社で勤務時間を把握していないと、提出された実績表の誤りに気づけないといった問題が発生してしまいます。このようなトラブルを防ぐためにも、上下番を把握することは警備会社にとって大切な業務の1つと言えるでしょう。

警備会社の上下番管理が大変な理由

上下番管理が重要である理由についてお伝えしましたが、警備会社にとって上下番の管理が大変な仕事であることに変わりはありません。

しかし上下番の管理がなぜ大変なのか、その理由を明確にすることで、管理の問題を解決に導く糸口が見えてくるのではないでしょうか。そこで次は、上下番管理が大変である主な原因を3つご紹介します。

情報量が膨大

上下番の管理を行う場合、エクセルシートや紙、専用のソフトなど、警備会社によって方法は異なりますが、警備員それぞれの上下番報告を1件1件記録し、管理しなくてはなりません。上下番の連絡があった際は、警備員の名前やその日配置されている現場を確認し、時間帯が異なっていないか、予定の時間内に報告が行われているかをチェックします。

警備員の数や現場の数が増えるほど、扱わなければならない情報の量が膨大になっていくため、警備会社の管制業務もどんどん増えていく事になります。このような情報量の多さは、上下番業務を大変にさせてしまう最も大きな原因でしょう。さらに言えば、手書きや紙ベースであるなど、アナログな方法であるほど上下番情報の取り扱いが困難になってしまいます。

また当然ながら、警備会社が扱う情報は警備員の上下番だけではありません。階級や資格といった警備員自身の情報をはじめ、取引先の締日や会社情報、警備先の現場情報といったさまざまな情報を扱い、管理しています。上下番以外に扱う情報が多いことも、警備会社の管制業務を大変にさせている原因と言えるのではないでしょうか。

上下番報告への対応が大変

1つの現場に複数人の警備員が配置されることはめずらしいことではありません。その上、勤務の開始時間・終了時間は同じですから、何件もの電話が同時刻に警備会社の管制室にかかってきます。

また複数の現場を抱える警備会社も少なくありませんから、現場ごとの配置人数に関わらず報告の電話が集中してしまうことは、警備会社にとってある意味当たり前の光景と言えるでしょう。

はじめにお伝えしたように、上下番の際に電話を使った連絡方法を用いている警備会社は多くあります。警備会社によってはメールで上下番報告を行ったり、大きな施設での警備など、大勢が配置される場合はまとめてFAXで報告したりするケースもありますが、やはり電話での報告が一般的なようです。

しかし、報告電話が上下番の時間に集中することで、電話対応だけで管制室が手一杯になり、管理が行き届かなくなってしまうのです。電話での報告件数を抑えることができれば、警備会社の業務負担を軽減させることに繋がるでしょう。

転記ミスなどの可能性

上下番業務が大変である理由は、情報量や報告件数の多さだけではありません。管理の方法によっては、上下番の内容を紙の管理表やエクセルデータに転記する作業が必要な場合があります。

たとえば電話やFAXの場合、手作業で管理表に記録しなくてはなりませんから、転記ミスやヌケモレが発生する可能性が出てきます。先ほどメールで上下番報告を行うケースもあるとお伝えしましたが、上下番の報告メールと連動した管理システムを利用していない限り、上下番時刻を手作業で転記しなければならないことに変わりはありません。

ミスが起きれば、情報を再確認して修正作業を行うという新たな業務が発生するため、もともと煩雑になりやすい管制業務がさらに大変な仕事になってしまうのです。もし、上下番の管理をシステムを使って行うことができれば、上下番管理を今よりもスムーズに手間なく行うことができるでしょう。

警備会社の上下番管理を管理システムで行うべき理由

ここでは上下番管理をシステムで行った場合、どのようなメリットがあるのかについてご説明します。管制業務を効率化したいと考えている警備会社の方は、ぜひ現在の管理方法と照らし合わせて、どれほどの業務削減につながるのかを具体的にイメージしてみてください。

ペーパーレス化でコストとオフィス面積を削減

手書きの管理表などを使って管理を行っている場合、手書きの手間だけでなく、膨大な管理表を保管する場所が必要です。自社のオフィスにずらりと並んだ書類棚のほとんどが、紙の管理表で埋まっているということはないでしょうか。紙ベースで管理している場合、数年おきに処分しなければ、あっという間にオフィスの棚が埋まってしまうでしょう。

処分した古い情報が急に必要になるケースも稀にあるため、保管期間も悩ましいところです。

上下番管理を管理システムで行うことで、ペーパーレス化による保管や処分の手間を削減できることに加え、書類の保管スペースが不要になる事から、オフィス面積が今より小さくて済みます。ペーパーレス化により紙やオフィス家具にかかる費用が削減できますし、オフィス面積を縮小することにより大きなコストカットに繋がるでしょう。

クラウドシステムならリアルタイムで上下番を管理

管理システムにもさまざまなタイプがありますが、警備会社の上下番管理で利用するのであれば、クラウド型のシステムがおすすめです。オフィスのパソコンにインストールして利用するシステムと違い、クラウド型はネットワーク上にシステムが存在するため、ネットが繋がる場所であればどこからでも、どの端末からでもアクセスできることが強みです。

そのため、警備員と警備会社がシステムを通してリアルタイムでデータをやり取りすることができます。つまりクラウドシステムを活用した場合、警備員が自身のスマホや携帯から上下番の時刻を送れば、そのまま警備会社の管理システムに反映されるということです。

リアルタイムで管理できることで、転記ミスを防ぐことができたり、反映までのタイムラグをなくしたりといったメリットがあります。

給与計算や労働時間の管理も簡単

管理システムを使って上下番管理を行えば、上下番に関わるさまざまな管理業務を一括で行うことが可能になります。

たとえば給与計算や労働時間の算出も、上下番のデータからそれぞれ警備員ごとに算出するという手間が発生していました。管理システムで上下番管理を行うことで、給与計算や労働時間を管理する際に上下番のデータを反映させて算出することができます。

給与の計算や超過の労働時間が発生していないかのチェックなども、システムによっては上下番のデータを使って自動的に行ってくれるため、警備会社の大幅な業務削減に繋がるでしょう。

警備会社の上下番管理なら「GUARD EXPRESS」

システムを使った上下番の管理にメリットが多いことをお伝えしましたが、どのシステムを導入すればいいのかお悩みの警備会社も多いでしょう。上下番にかかる業務負担を軽減し、業務効率を図りたいとお考えの警備会社は、ぜひ「GUARD EXPRESS」の導入をご検討ください。

GUARD EXPRESSとは

GUARD EXPRESSは警備会社に必要なさまざまな業務に対応した、警備業向けのオールインワン管理システムです。

取引先の現場や警備員のデータ管理はもちろん、給与計算やシフトの調整、警備員の配置に至るまで、さまざまな業務を1つのシステムで一元管理することができます。またパソコンやシステムの扱いに慣れてない方でも、直感的に操作することが可能なインターフェースのため、誰でも簡単にシステムを使った管理業務を行えます。

GUARD EXPRESSの機能

GUARD EXPRESSでは、先ほどお伝えした取引先・警備員・現場情報の管理、警備員の配置を行えるだけではありません。

GUARD EXPRESSの付帯サービスである「GUARD EXPRESS PARTNER」を活用し、取引先との契約締結や、請求業務、入金管理などをシームレスに行うことができます。

また、警備員向けアプリケーションの「GUARD EXPRESS NEO」を併用することで、警備員・警備会社で行う上下番報告や派遣先会社との勤怠承認が簡単に行えます。これまで取引先の承認や照合作業に取られていた時間がまるまる削減できるので、上下番の管理効率が大きく向上します

そのほかGUARD EXPRESSは、警備員の給与申請にリアルタイムで入金できる「リアルタイム給与前払24」や「リアルタイム給与日払24」といった機能や、求人業務をスムーズにしてくれる付帯サービス「GUARD EXPRESS ENTRY」など、警備会社のあらゆる業務を円滑に遂行できるサービスを提供しています。

GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら

警備会社は上下番管理を効率化させましょう

電話が主流の上下番報告は、やはりどうしても警備会社の管制にかかる負担が大きくなってしまいます。それだけでなく、電話が繋がりにくいことや電話代の負担など、警備員にとってもさまざまなデメリットが発生しています。

上下番の報告業務を効率化させることで、警備会社と警備員の双方にとって働きやすい環境を作ることができるでしょう。ぜひ自社の管理業務にシステムを導入し、警備会社の働き方を改善してみてはいかがでしょうか。