警部スタッフの上下番管理のポイント|警備会社が導入すべきシステムとは

2021年9月16日

警備業において重要な業務のひとつが警備スタッフの上下番管理や配置を担当する管制業務です。警備スタッフの希望するシフトに合わせて経験や希望を踏まえて現場への配置を行い、さらに業務の前後では上下番の管理も必要となります。特に上下番の報告時間帯は重なることが多いため、管制の業務量が一気に集中して多くの負担がかかります。

本記事では、このような警備スタッフの上下番の管理が格段に楽になるシステム導入のポイントをご説明します。警備会社において警備員の上下番管理を担当されている方は、現在の御社の上下番管理で改善したいポイントと照らし合わせながらぜひお読みください。

警備スタッフの上下番管理のポイント

まず警備スタッフの上下番を管理する上でポイントとなるのが、以下の四点です。

警備スタッフの申告漏れを防ぐ方法がおすすめ

上下番管理のポイント一つ目は、警備スタッフからの上下番の申告漏れを防ぐ方法を選ぶことです。警備スタッフの上下番管理においては、電話、FAX、メール、専用のシステムを使った方法などが挙げられます。

電話による上下番管理は、警備スタッフが業務の開始時と業務の終了時に管制に直接電話をかけて報告する方法で、従来から一般的とされる方法です。ただこれから業務を開始する警備スタッフの上番報告と業務を終えた警備スタッフの下番報告の時間が重なることが多いため、管制への電話が集中してしまいます。そして管制に電話が繋がらないまま業務開始時間になったときに、現場を優先させて業務を開始し、それが上番報告の申告漏れに繋がるというリスクがあります。

FAXによる上下番管理は一般的ではありませんが、複数の警備スタッフが派遣されている場合に、代表者が上下番報告をとりまとめてFAX送信するケースがあります。ただしFAXがなければ利用できない方法です。

メールによる上下番管理は警備スタッフが送信したと思っていてもメールサーバーの状況によって警備会社側では受信できていないなどのエラーが起こることがあります。

システムを使った上下番管理は、警備スタッフのスマートフォンに専用のアプリケーションをダウンロードするなどした上で、上下番報告の打刻をするものです。システムによってGPSを利用して現場近くからしか上下番報告ができないよう設定できたり、報告時間になっても上下番報告がないときには自動アラートが飛ぶように設定できたりするものもあります。

いずれの方法にしても、もし警備スタッフ側からの上下番の申告が漏れてしまうと、適切な給与支払いの計算をすることができなくなります。したがって警備スタッフの上下番の申告漏れがそもそも発生しない方法を選ぶことが何よりも大切です。

短時間の間に複数の申告が重なっても問題ない方法を選ぼう

上下番管理のポイント二つ目は、警備スタッフからの上下番の申告が、短時間に複数重なっても問題がない方法を選ぶということです。

前述したとおり、上下番の報告は短時間に集中することが多く、そのために管制の負担が多大になります。上下番管理を電話で行っていると、万が一警備スタッフが現場に到着していないといったトラブルが発生した場合、当該警備スタッフへの確認、代わりの警備スタッフの手配、顧客へのフォローといった他の大切な業務にまで手が回らなくなります。

しかし短時間の間に複数の上下番申告が重なっても問題のない、メールやFAX、システムのような方法を選べば、他の業務を行う余裕も生まれます。

紙よりクラウドでの管理でコストを削減しよう

上下番管理のポイント三つ目は、警備スタッフの上下番の管理を紙ではなくクラウドで管理しコストを削減することです。

上下番管理の管理を紙ベースで行っている場合、余分なコストがかかっていることをご存じでしょうか。紙そのものの購入コストはもちろん、紙から各システムへの入力作業のコスト、保管場所のコストもかかってきます。

クラウドで上下番報告の管理をすればそれらのコストはすべて削減できます。さらに災害で上下番管理に関するデータが焼失してしまうリスクや、警備スタッフの個人情報を外部に持ち出されたり悪用されたりするセキュリティ上のリスクも回避することができます。

注意点としては上下番管理にシステムを導入する際、ソフトをインストールするタイプのシステムだとデータを保管するためにサーバを新たに構築する必要になる場合がありますので、コスト削減のためにはクラウド型のシステムを選ぶのがよいでしょう

上下番データを管理するためのサーバを新たに構築した場合、高額な導入費用がかかりますし、その後もソフト更新やサーバの管理などで逆にコストがかさんでしまいます。クラウドタイプのシステムであれば、データを保管するためのサーバの準備もいらず、更新なども手軽で、常に最新の法令や情報に上下番データを紐づけて管理することも簡単にできます。

上下番以外のデータと連係させよう

上下番管理のポイント四つ目は、警備スタッフの上下番データを他のデータとも連携させることです。

上下番に関するデータは警備スタッフの出退勤時間に関わる勤怠管理だけでなく、有給付与や給与計算、年末調整などのさまざまな手続きにも利用されます。各警備スタッフの詳細情報と、上下番データやそのほかのデータをすべてシステム上で連携させておけば、事務作業に関する業務負担を大幅に軽減できます。

例えば警備スタッフの募集段階からデータを登録しておけば、警備スタッフ側は履歴書のようなデータを何度も記入する手間がありません。警備会社は登録された住所に近い現場に配置したり、今までの警備経験をもとにより適切な現場に配置することも楽にできます。

また警備業界特有の事情として、昼間だけでなく夜間に働くこともあるため、勤務時間の途中から時給が異なったり、ある時間を過ぎると諸手当を付けなければならなかったり、というように給与計算が大変複雑です。警備スタッフによって雇用形態も異なり、さらに日払いや月払いのように支払いに関する契約もさまざまなことも珍しくなく、これらをすべて手計算でやろうとすると大変な手間と労力がかかります。もし警備スタッフそれぞれの雇用形態、時給、時間帯ごとの諸手当、支払期日などがあらかじめシステムに登録されていれば、そこに上下番のデータを連携させてデータを流し込むだけで自動的に給与計算が完結してしまいます。

それぞれのデータが分散化して保存されていると、それぞれで事務作業が発生しますが、すべてのデータを連携させて一か所のシステムに集めておけば、事務作業が大幅に減り、ヒューマンエラーも防ぐことが可能になるのです。

警備会社が上下番管理のために導入すべきシステムとは?

それでは警備会社が警備スタッフの上下番管理のために導入すべきシステムはどのようなものなのでしょうか。

警備業向け基幹システム

警備業向け基幹システムとは、警備業に関するあらゆる情報を管理できる基幹システムです。

上下番管理の他、各警備スタッフの情報の管理、顧客から依頼された案件の管理、警備スタッフの配置などの管制管理、警備スタッフの給与計算、顧客への請求管理、さらには警備スタッフの募集やシフト管理、一括連絡から個別連絡まで、すべての業務をシステム上で行えます。

警備業向け基幹システムのメリット

このような警備業向け基幹システムを導入するメリットは、業務効率化とコスト削減という二点が大きな柱となります。

業務効率化

一つ目のメリットは業務効率化です。

上下番管理を例にとると、警備業向け基幹システムを導入する前は管制が電話で上下番報告を受けて記録し、その記録をもとに顧客側に承認依頼をし、承認された記録をピックアップして勤怠管理用のエクセルに入力したり、給与計算用のシステムに入力をしたり、という業務が必要でした。

警備業向け基幹システムを導入すれば、上下番報告は警備スタッフが直接アプリで打刻するので管制側の業務負担はほぼ発生しません。顧客による上下番報告の承認作業もシステムで行えるようにしておけば、顧客側の業務も効率化でき喜ばれることでしょう。

承認された上下番データが連携されたシステム上に自動的に流し込まれれば、そこで自動的に給与計算をしてくれます。警備業特有の複雑な勤務体系や給与体系、改正を重ねる法令などに基づいて自動計算されるので、手計算で発生しがちであった人的ミスも防ぐことができます。

このように警備業向け基幹システムを導入することにより、上下番管理を始めとする業務の効率化が一気に進み、生産性を上げることが可能になります。

コスト削減

二つ目のメリットはコスト削減です。

上記のように業務効率化が進むことによって人件費を大幅に削減できます。例えば上下番報告の集中する時間帯に管制官を増やす必要がなくなるので、アプリによる打刻をチェックしてフォロー電話を入れるだけの最低限の人数で業務を回すことができるようになります。

また紙データで上下番管理していたものをエクセルや他の管理システムに再入力する工数も不要となるため、事務作業に関わる人件費も削減できます。

警備スタッフの上下番管理なら「GUARD EXPRESS」

警備スタッフの上下番管理なら、エスアイシステムの警備業向け基幹システム「GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)」をご検討ください。GUARD EXPRESSは前述した「警備スタッフの上下番管理」のポイントをすべておさえたシステムです。

上下番管理の一つ目のポイント「警備スタッフの申告漏れを防ぐ」に関してですが、上下番の報告は電話ではなくシステムから簡単に行うことができます。GUARD EXPRESSの付帯システムである「NEO(ネオ)」は警備スタッフが個人のスマートフォンなどから利用できるアプリケーションです。NEOを使えば上下番の報告をアプリ上の打刻で行えます。

また「AGENCY(エージェンシー)」を併用すれば、それ以外の時間報告も行えるので管制側にとっても大きなメリットがあります。たとえば警備スタッフに対して、起床、出発、到着の打刻をするよう依頼しておけば、管制側は上番報告の前にこれらの打刻がない警備スタッフに対して早めにフォローをすることができます「上番報告がない!」と慌てる前に、警備スタッフの状況を確認できたり、代わりの警備スタッフを募集して配置したりすることができるのです。

上下番報告の二つ目のポイント「短時間の間に複数の申告が重なる」に関してですが、これもアプリによる打刻なので、電話が集中して対応に追われるということはありません。また前述したとおり、GUARD EXPRESSは上下番の報告以外にも、起床や出発といった時間の打刻が可能なので、その打刻をチェックすることでさらに管制側も余裕をもった対応をすることができます。また起床、出発、到着の設定時刻にメール通知によるコールもできるので、さらに万全な管理ができます。

上下番報告の三つ目のポイント「クラウドでの管理でコスト削減ができる」ですが、GUARD EXPRESSはクラウド型のシステムなのでコスト削減に貢献できます。さらに顧客への請求などもクラウドから行えるため、印刷代や郵送料、封入作業の人件費などのコストが削減できます。顧客側にとってもペーパレス化が実現でき、勤怠の承認は付帯システムである「PARTNER(パートナー)」から簡単にできるので、システムを導入していない競合他社との差別化も図れ、継続的な案件依頼に繋がる可能性があります。

上下番報告の四つ目のポイント「上下番以外のデータと連携」ですが、GUARD EXPRESSは警備業に特化した総合管理システムですので、新規応募者から実際に業務にあたる警備スタッフ、警備会社、顧客に関わる全てのデータを連携させることでスムーズに業務がおこなえます。例えば「GUARD EXPRESS」に登録したい案件を入力すれば、募集採用のクラウドサービスである「ENTRY(エントリー)」を通じて求人サイトを自動生成することができ、応募から面接の予約管理、そして採用後の「GUARD EXPRESS」の警備員マスタ登録までのデータが一気に繋がります。

業務開始後は警備スタッフ向けのアプリ「NEO」で、スケジュール申請やシフト照会、上下番報告、給与の前払申請や支給照会などができます。もちろんこれらのデータはすべて「GUARD EXPRESS」と連携するので、警備会社側は警備スタッフの「今」の状況をリアルタイムで把握できます。

GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら

システムを導入して警備スタッフの上下番管理を効率化しよう

警備スタッフの上下番管理は、警備業向け基幹システムを導入することによって大幅に効率アップが見込めることがお分かりいただけたことでしょう。

システムは導入したら終わりではなく、自社に合った使い方ができて業務が効率化されるようシステムを最大限に活用することが大切です。そのために必要となるのは、経験豊富で寄り添ったサポートのできる体制です。GUARD EXPRESSのサポートセンターは日本全国からどこからでも質問を受け付けており、リモートサポートでは同じ画面を見ながら説明をしてもらえるので、迅速に疑問点を解消してシステムを活用できるようになります。

ぜひ警備スタッフの上下番管理以外でもさまざまな業務効率化に繋げられる「GUARD EXPRESS」をご検討ください。