警備スタッフの上番管理をもっと簡単に行うには?
警備スタッフが当番勤務に就く際は、毎回、上番報告を行います。もとは軍隊用語である上番という言葉は、警備業界では当たり前のように使用されていますが、一般企業でいう出社・出勤のことです。
警備業界では、スタッフが滞りなく勤務するため、上番報告や上番管理が欠かせませんが、その方法やルールは企業によって異なります。そこで今回は、どうすれば警備スタッフの上番管理をもっと簡単に行えるのかについて、くわしく説明しましょう。
警備スタッフの上番管理、どんな方法で行っていますか?
警備スタッフの上番管理の方法は、企業によって異なりますが、一般的に4つの方法が考えられます。
電話
まず、警備スタッフの上番を管理する方法として、「電話」があります。最も一般的で、だれもが使いやすいツールともいえるでしょう。警備スタッフは、勤務につく前に自分の所属する企業の管制局に電話し、上番報告を行います。
現場に配属される人数にもよりますが、電話は使いやすい一方で1本しかない場合などもあり、「つながりづらい」といったデメリットもあります。
勤務に入ることを「上番」、勤務が終了したことを「下番」といい、警備スタッフが勤務する際は、「上番」と「下番」を報告しなければなりません。もし、警備スタッフが複数いれば報告する時間帯が重なるうえ、下番報告の時間帯とも重なる可能性があり、電話がなかなかつながらないことがあります。
企業にとって、上番を管理することは給与とも直結するため、必要不可欠です。しかし、電話がつながりづらければ、警備スタッフはそのことにストレスを感じるだけでなく、時間通りに就労できない可能性もあります。
一方、企業側も一定の時間帯に電話連絡が管制局に集中すれば、その対応に追われるだけでなく、ほかの業務でかかってくる電話を取れないという状況に陥るかもしれません。もし、勤務するはずの警備スタッフに急な欠勤や遅刻があった場合も、電話がつながらなければ管制局の対応も遅れてしまうでしょう。
メール
警備スタッフの上番を管理する方法として、「メール」もあります。警備スタッフが、自分のスマートフォンや携帯電話を使用して管制局に上番報告をメールで送信する方法です。
メールであれば、電話のように一定の時間に集中してつながらないという事態は避けらるため、企業と警備スタッフの双方にとって負担の少ない管理方法といえるかもしれません。
しかし、メールのみの管理方法は、一方的になりやすいといったデメリットがあります。警備スタッフが時間通りにメールで報告しようと思っても、電波状況によってはリアルタイムで送信ができず、企業側も確認ができない可能性もあります。
また、企業が警備スタッフの勤怠状況を管理する際、メールに記載されている上番報告の時刻を記録するといった手間もかかってしまうでしょう。
FAX
警備スタッフの上番を管理する方法として、「FAX」を採用している企業もあるかもしれません。一般的には、複数のスタッフが報告する際、各現場で取りまとめて企業の管制局にFAXを送信します。警備スタッフがそれぞれ送信するのではなく、複数人の報告を一括できるため、スタッフ側の負担は軽減されるでしょう。
企業の管制局にとっても、同所に配属された複数のスタッフを管理しやすいというメリットはあります。
しかし、複数人が配属される現場に限定されるものであり、そもそも現場にFAXを送信できる環境が必要です。
警備業向け基幹システム
警備スタッフの上番を管理する方法として、「警備業向け基幹システム」を使用する方法もあります。この「警備業向け基幹システム」とは、警備業に特化したシステムのことです。具体的には、警備スタッフの勤怠管理やシフト管理、上番・下番報告、スタッフの給与計算や支払などの警備業における業務の支援が可能です。
このシステムを使用して上番を管理する方法は、大きく分けて3つあります。
まず1つ目は、アプリケーションを使用する方法です。警備スタッフは、専用のアプリを自分の携帯電話やスマートフォンにダウンロードし、そのアプリを経由して上番を報告します。GPS機能が付随している場合は、派遣現場近くからの報告以外を受けつけないように設定できるため、企業にとっては不正報告を回避できるというメリットがあります。
次に、警備業向け基幹システムを経由した電話によって、上番を管理する方法です。システムを経由するメリットとしては、一般の電話報告とは異なり、自動応答システムを使用することが可能です。そのため、警備スタッフがスマートフォンを持っていない場合や、アプリの操作に不慣れな場合でも、利用しやすいのが特徴です。また、企業の管制局も、それぞれの電話に対応する必要がありません。
3つ目は、警備業向け基幹システムを経由したメールによって、上番を管理する方法です。警備スタッフの送信したメールは、システムを経由して出勤データとして取り込まれ、出勤簿が自動的に作成されるため、企業の管制局が記録し直す手間を省くことができます。
このように、警備業向け基幹システムを導入すると、電話やメールで上番を管理する場合でも、スタッフと企業のいずれにも負担がかかりません。
警備スタッフの上番管理をシステムで行うべき理由とは
警備スタッフの上番管理には4つの方法があり、警備業向け基幹システムを導入することは、スタッフと企業の双方にかかる負担を減らすという意味で非常に効果があります。
この章では、上番管理をシステムで行うべき5つの理由について、くわしく説明しましょう。
リアルタイムに上番を管理できる
まず、警備スタッフの上番管理をシステムで行うことで、リアルタイムに管理できます。
電話がつながらない、メールを送受信できない、FAXを送信できる環境にないという状況を回避し、各警備スタッフの上番をシステム上で管理することが可能です。
給与や請求の計算と連携できる
警備スタッフの上番管理をシステムで行うと、給与や請求の計算と連携ができます。
警備業向け基幹システムは、勤怠管理や給与・支払計算を含めた警備業におけるあらゆる情報を一括で管理できます。そのため、上番報告したデータをそのまま給与や請求の計算と連動させることが可能です。
ペーパーレス化でコスト削減
警備スタッフの上番管理をシステムで行うことがペーパーレス化にもつながり、コストを削減できます。
電話やメールを単独で上番管理に使用した場合、勤怠管理のために、記録をプリントアウトして保管しなければなりません。しかし、システムを経由すれば、電話やメールで行われた報告も紙ではなく、そのままシステムに連動されます。したがって、印刷代や紙代、保管場所にかかるコストを大幅に削減することが可能です。
警備スタッフが申請しやすい
警備スタッフとして勤務している人たちは、年齢や経歴もさまざまで、限られた日本語しか話せない外国人もいるかもしれません。また、報告する際のツールやアプリの操作方法をくわしく知らない人もいるでしょう。
そのような場合でも、上番管理にシステムであれば、簡単に操作できる仕様になっているため、警備スタッフが申請しやすいというメリットがあります。
また、企業ともシステム上で連動しているため、スタッフが操作する際に何かあった場合もフォローできるので安心です。
警備会社の担当者や顧客の担当者が確認しやすい
警備スタッフの上番管理をシステムで行うと、警備会社の担当者や顧客の担当者が確認しやすいというメリットもあります。
警備業向け基幹システムは、警備スタッフ・警備会社・依頼先となる顧客との間で警備業に関するさまざまな情報を共有することが可能です。また、警備スタッフが上番を報告した内容についても、企業や顧客の担当者が同じシステム上でデータをリアルタイムで確認できるため、双方で管理しやすくなります。
警備スタッフの上番管理なら「GUARD EXPRESS」
警備スタッフの上番を管理するために「警備業向け基幹システム」の導入を検討している企業担当者の方には、ぜひ「GUARD EXPRESS」をご検討いただければと思います。
「GUARD EXPRESS」は、上番・下番報告、給与計算や支払など、警備業における業務の一括管理を支援するシステムです。インターフェースも初心者や不慣れな人が直感で操作できる仕様で、必要な業務を総括して把握したり、詳細な情報を検索・登録したりすることで、自社スタッフを管理する際の負担を軽減できます。
さらに、「GUARD EXPRESS」は、ほかの付帯サービスと連動できるといった大きな特徴があります。警備スタッフが携帯電話やスマートフォンから警備員向け就業クラウドサービス「NEO」に送信した情報や、顧客がクライアント向け就業クラウドサービス「PARTNER」で入力・登録した情報を連動させることが可能です。
上番についても、企業が「GUARD EXPRESS」で配置するシフトを確定登録した後、警備スタッフが「NEO」を経由して報告すれば、システム上で管理できます。また、顧客が「PARTNER」を経由して署名した勤怠実績のエビデンスを、企業が画像申請して閲覧することや、ウェブ上で勤怠を承認することも可能です。「GUARD EXPRESS」を導入すれば、顧客が「PARTNER」で承認した勤怠実績のみを取り込めるため、企業はミスを発生させることなく勤怠実績を管理できるのです。
上番・下番を報告する際の出退勤時刻に加えて、「GUARD EXPRESS」は、警備スタッフの起床時間や出発・到着時間などを管理できる機能も有しています。業務代行サービス「AGENCY」と連携させると、事前に設定した時間を経過しても報告が入らない場合に、警備スタッフ宛に起床・出発・到着コールがメールで通知されます。これによって、スタッフの当日欠勤や遅刻を回避することにつながり、企業側は勤務状況をシステム上で簡単に管理できるのです。
もちろん、「GUARD EXPRESS」を導入した後も、従来のExcelや紙ベースによる上番管理に対応できます。たとえば、Excelの数値データやcsv形式のデータや、FAXやOCRに記録された情報を転送すれば勤怠データを自動で作成でき、企業は手で入力することなく、転送されたデータの数値をチェックするだけです。もし、勤怠管理にアプリを使用していなくても、この機能によって勤怠状況を管理する際の作業時間やコストを大幅に削減できるでしょう。
「GUARD EXPRESS」を導入すれば、上番管理だけでなく、各警備員マスタにひもづいて、給与の算出や前払い申請があった場合の対応、年末調整や源泉徴収票の計算などの一連の業務もシステム上で自動的に作業することが可能です。やむを得ず、警備スタッフが当日欠勤するような事態が発生した場合も、「NEO」と連動させれば、メッセージ機能を使って臨時で就労できる人員を緊急募集できます。
このように、「GUARD EXPRESS」は、企業、顧客、警備スタッフのいずれもがスムーズに業務をおこなうためのさまざまな機能を搭載しています。
さらに、この業界におけるあらゆる業務が円滑に進むよう、常にシステムのブラッシュアップを目的とするメンテナンスを行っています。「GUARD EXPRESS」は、リリースされて以来、これまでに約1万点以上の改修や改善、機能の拡張が行われています。企業が「GUARD EXPRESS」によってシステム化を図った場合は、導入した後も、求められているニーズや体制の変化を敏感に察知できるでしょう。
自社にシステムを導入して業務改善を行う場合は、導入時が「スタート」であるといっても過言ではありません。警備業界に限らず、常に、PDCAサイクルなどによって振り返りと改善を行うことが重要です。
GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら
警備スタッフの上番管理はもっと賢く簡単に!
警備業は、人の命や物品・建造物などの品質を守るための重要なサービスです。依頼される規模や重要度によっては、緻密なシフトを配置し、大人数を現場に派遣しなければなりません。
そんな警備業務をスムーズに進めるためにも、企業にとって、上番管理は必要不可欠であるといえます。そこで、「警備業向け基幹システム」を導入すれば、管制局が上番報告のピークとなる時間帯に電話に応対する人員を確保する必要はありません。また、手作業で記録・転記する時間や手間もなくなり、自社のコスト軽減にもつながります。電話が混み合うことや、時間通りに就労できないことに対する警備スタッフの不満やストレスがなくなれば、企業への満足度は上昇し、定着率も向上します。
上番管理をもっと簡単に賢く行い、警備にまつわる一連の業務をデジタル化していきましょう。