警備スタッフへの支払い対応を効率化するには?
警備会社にとって、自社の警備スタッフを管理することはとても重要です。特に、時には危険を伴う業務に携わる警備スタッフへの対価の支払いは、お互いの信頼関係をしっかり構くためにも滞りなく行われなければなりません。
しかし、この支払い対応は、計算が複雑なことも多く、それなりの作業時間を要することも事実です。
そこで今回は、警備スタッフへの支払いの現状と効率的に行うための方法について、くわしく解説します。
警備スタッフへの支払い対応の大変さ
警備会社では、警備スタッフを管理するうえでさまざまな業務を行いますが、支払い対応は、そのなかでもかなりの手間や時間のかかる業務です。警備スタッフは、年齢層や経歴・職歴も幅広く、なかには留学生で日本語がよくわからかったり、携帯電話などの機能を使い慣れていなかったりすることもあるでしょう。企業は、どんなシフトを組み、どこの現場に、どんな人を配置するのが適切なのかを検討しなければなりません。
ようやく配置した警備スタッフは、年齢や就労環境がそれぞれ違うので、給与計算をする際には支払い対応という業務の大変さを痛感するという企業も多いことでしょう。
このように支払い対応が大変になる要因は、大きく分けて3つ考えられます。
日払いや週払いなど支払いタイミングがバラバラ
支払い対応が大変である原因の1つは、日払いや週払いなど、支払いタイミングがバラバラであることです。
警備スタッフでは、幅広い年齢層の人がそれぞれの事情によって勤務しています。なかには、複数の現場に勤務しているスタッフもいるかもしれません。
この時、どの現場にどんなシフトで配置されているかによって、その警備スタッフの給与条件は違ってきます。場合によっては、同じスタッフであっても、ある現場では日払いで勤務し、ほかの現場では週払いで勤務しているなど、締日や支払いのタイミングが異なることもあるかもしれません。
さらに、現場をかけ持ちしている警備スタッフが複数いる場合には、支払いのタイミングがバラバラなスタッフを何種類かのパターンに分けて管理する必要があり、その対応はさらに複雑なものとなるでしょう。
時給、日給が人によってバラバラ
警部スタッフによって時給や日給がバラバラであることも、支払い対応を複雑にしている要因です。
警備という業務は、取得までにある程度の年数がかかるような難しい資格試験や長期間の研修を受ける必要がなく、採用が決まれば比較的速やかに就労できることが一般的です。就労しやすい背景から、一般企業を退職した後に健康や生きるモチベーションを維持するために働くという人もいれば、学費や生活費のために勤務している学生もいることでしょう。同じ現場で勤務しても、社会経験を持つ人と学生とでは、支払う時給や日給が同じではないこともあります。
また、各現場についても、長期間にわたるものもあれば、数日または1日だけで終わる短期のイベントなどさまざまなことに加え、勤務した期間や現場によって時給や日給は、必ずしも同じではないでしょう。さらには、同じスタッフであっても、各現場によって時給や日給が異なるという場合もあるかもしれません。
企業にとって、このように年齢や経歴の違い、就労期間や現場の違いなどから時給や日給が異なる警備スタッフへの支払い対応は、決して簡単なことではないでしょう。
また、時給や日給が異なることに加えて、警備スタッフによっては毎日の勤務時間が異なるというケースも考えられます。そうなると、各スタッフごとの給与計算はますます複雑なものとなり、それらに対応しなければならない企業の負担は、とても大きなものとなるでしょう。
人数が多く手渡しの場合は時間がかかる
警備スタッフへの支払い対応が大変であることの原因としては、人数が多く手渡しの場合は時間がかかるということも考えられます。
企業によっては、警備スタッフが開設した銀行または郵便局などの口座に給与を振り込む支払いスタイルを取っていると思います。しかし、なかには、いまだに給料を手渡しをしているというところもあるかもしれません。
そのような企業の場合は、金額に間違いがないかを確認したうえで、自社の警備スタッフに現金を渡し、本人から確かに「受領した」ことを記録するために帳簿などにサインや押印をもらうことが必要です。
もし、大人数の警備スタッフが同じ現場に配属され、給料を手渡しする場合は、金額に間違いのないように確認しながら現金を渡し、スタッフに金額を確認してもらってサインや押印をもらうという一連の作業には、ある程度のまとまった時間がかかります。さらに、そんな手渡しによる給与の支払いを複数の現場でしなければならない場合には、給料日には企業の経理担当者はこの作業にかかりきりになり、時には担当者を増員しなければならないでしょう。
このような業務に時間がかかれば、担当者は、ほかの業務への対応を後回しにしなければならず、企業全体にとっても大きな負担となってしまいます。
警備スタッフへの支払い対応を効率化するならシステム利用を
警備スタッフへの支払い対応を効率化するためには、システムを利用することをおすすめします。システムを利用すれば、給与の自動計算や振り込みが可能になるだけでなく、警備スタッフの満足度も向上します。
上下番データ・案件データから給与を自動計算
支払い対応を効率化するためにシステムの利用をおすすめする理由の1つ目は、上下番データや案件データから給与を自動計算できるためです。
企業がシステム上で警備スタッフを配置し、シフトを確定登録すると、警備スタッフは、同システムを経由して上番・下番を報告することができます。システムを利用するようになれば、スタッフから報告された上番・下番のデータや派遣現場・業務を案件ごとに検索することが可能です。
さらに、この上下番データや案件データをシステム上で呼び出すと、警備スタッフによって時給・日給の金額が異なる場合も自動的に計算してくれます。もちろん、日払い・週払い・月払いなど締日や支払い日が異なる場合でも、自動的に給与計算してくれるため、警備会社の支払い作業にかかる時間やコストを大幅に削減できるでしょう。
日払いや週払いでもシステム経由で口座振り込みが可能
警備スタッフへの支払い対応にシステムをすれば、日払いや週払いでもシステム経由で口座振り込みが可能になります。
システムを経由することで多様な支払い形態にもきめ細かく対応することができ、システム上の給与データから全銀協フォーマット形式の振込データを作成できます。
また、この振込データをシステム搭載の銀行辞書を利用して銀行情報を設定・作成すれば、日払いや週払いでもシステム経由で口座振り込みが可能となり、企業担当者は、わずらわしい振込業務から解放されるのです。
警備会社の負担を大幅に軽減し、警備スタッフの満足度・定着率を向上
警備会社の負担を大幅に軽減し、警備スタッフの満足度・定着率を向上できるという効果も、警備スタッフへの支払い対応にシステムを利用することで得られます。システムを経由すると日払、週払、月払など締日や支給日が異なる場合にも自動で計算されます。
これによって、企業担当者の手作業による計算ミスがなくなり、効率よく給与業務を遂行することが可能です。
支払い対応に関連するさまざまな作業を一括してシステム化することで、単価や締日・支給日が多岐にわたる場合でも、手入力によるトラブルがなくなります。そうすると、どんなに複雑な支払い対応であってもきちんと管理してくれている警備会社に対する警備スタッフの満足度は高まり、スタッフ定着率も上昇することでしょう。
警備スタッフへの支払い対応に最適な「GUARD EXPRESS」
警備スタッフへの支払い対応には、派遣業の基幹業務に対応しているオールインワンシステム「GUARD EXPRESS」が最適です。「GUARD EXPRESS」は、人事系の管理システムにも劣らない仕様で、さまざまな管理項目が搭載されています。わざわざ机に履歴書を広げなくても、複数の拠点で警備スタッフに関する情報をシステム内で一元管理することが可能です。
支払い対応は、依頼先となる顧客によって日払い・週払い・月払い・その他の自由な支払いなど形態がいろいろありますが、本システムを経由すれば柔軟に対応できます。支給日が複数あっても、警備スタッフをグループ分けして自動的に給与計算できるため、手作業による計算ミスがなくなり、担当者は効率よく支払い業務を遂行できます。
また、賃金締グループを設定することも可能です。賃金締グループを設定し、グループごとに各種設定や集計処理を行えば、締日や支給日が異なる支払いにも柔軟に対応できます。
残業に関しても、1日8時間または週40時間を超過した場合だけでなく、1ヶ月単位の変形労働時間、45時間または60時間を超過した場合にも自動的に計算されますので、企業の支払い対応に要する時間を大幅に削減できるでしょう。
また、最近では警備業における給与前払いという福利厚生サービスが注目されています。同サービスは、日払いや週払いなどの支払い日に全額を支払うのではなく、一定額または一定率を上限に給料日前に支払い、残高をストックするというものです。警備業界で求人募集する際、この福利厚生サービスが各種手当てに入っていると、警備スタッフの定着率が高まることから注目されています。
しかし、警備会社にとっては、給与の計算が複雑になります。担当者は、給与計算に時間がかかるようになり、時には二重払いとなってしまうケースもあるかもしれません。そこで、「GUARD EXPRESS」を導入すれば、二重払いを回避できるだけでなく、システム経由で簡単に給与前払いを申請し、提携する金融機関への即座振込が可能です。
案件の依頼先となる顧客への支払い対応についても、負担を大幅に軽減できます。たとえば、顧客の支社や営業所などが複数存在するケースも、締日ごとや請求先ごとなど請求書を好きな形態で出力し、本社にまとめて送ることが可能です。「GUARD EXPRESS」を導入すれば、顧客に請求する際のヌケやモレを回避できることに加えて、請求履歴や回収、入金状況の与信も管理できるため、企業全体にかかるリスクを軽減できます。
さらに、継続的なシステムのメンテナンスを行っており、日本全国で均一のサポート業務を提供しています。警備業に関する法改正などがあった場合にも、保守範囲内で追加費用を加算することなくサポートに対応しているため、企業は安心して通常業務を行うことができるでしょう。
支払い対応以外の業務も、同システムの導入によって、警備員向け就業サービス「NEO」、募集採用サービス「ENTRY」、クライアント向け業務サービス「PARTNER」、業務代行サービス「AGENCY」などの付帯サービスの機能を活用できます。
警備スタッフは、「NEO」を経由してスマートフォンなどを利用し、スケジュールの申請やシフト 照会、勤怠の打刻、給与前払、支払照会を行うことが可能です。また、「ENTRY」を経由すれば、採用に関する募集ページの作成や応募受付、面接の設定などができます。警備スタッフが、「ENTRY」で採用された場合も再登録する必要はなく、募集時の情報を「GUARD EXPRESS」の警備員マスタに登録できます。
顧客は「PARTNER」を経由すると、オーダー出しや契約照会ができます。従って、「GUARD EXPRESS」と連携させれば、警備会社側と顧客側の双方で労働生産性を向上させることが可能です。
このように、「GUARD EXPRESS」を導入することで、支払い対応に加えて各種付帯サービスを連動させ、警備会社・顧客・警備スタッフがシステム上で連携し、その機能をフルに活用できるのです。
GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら
警備スタッフへの支払い対応にお困りならシステムを活用しよう
警備スタッフへの対価として、警備会社がきちんと支払い対応することは、お互いによりよい信頼関係を築くためにとても重要なことです。
しかし、企業にとって、締日や支給日が異なる支払いや異なる時給や日給に対する支払い、一部前払いなどのイレギュラーな支払いにきめ細かく対応することは決して簡単ではないでしょう。支払い対応があまりに複雑な場合には、計算ミスや二重払いなどのトラブルが発生しないとも限りません。
警備スタッフへの支払い対応にお困りの場合には、これらを全て自動で計算してくれるシステムを活用し、業務の効率化を図りましょう。