警備スタッフの管制管理の基本|管制担当が知っておくべきこと
コロナ禍において、警備スタッフの管制管理がますます難しくなってきています。地域の感染者の増減により政府や自治体がイベントの再開や中止を求めるなど、イベントの急な変更も増えているようです。そのため、顧客から急な依頼があったり、直前に警備人数に変更があるという話も聞きます。そのたびに、警備スタッフの管制管理の対応に追われている企業も多いのではないでしょうか。
また、警備の仕事は多岐に渡るため、イベント以外の警備においても急な依頼や変更・トラブルは付き物でしょう。
このようにビジネス環境が目まぐるしく変化したとしても、警備スタッフの管制管理の基本を押さえておけば、予め緊急時の対策も講じられ、いざという時に慌てずに済みます。そこで本記事では、「警備スタッフの管制管理の基本として管制担当者が知っておくべきこと」と、「管制管理システムを利用するメリット」についてまとめました。
警備スタッフの管制管理について担当者が知っておくべきこと
警備スタッフの管制管理とは、警備現場に配置する警備スタッフを手配することです。
警備スタッフは正社員・派遣社員・アルバイトなどさまざまな雇用形態があり、またそれぞれの警備スタッフには強み・弱みがあります。例えば、要人の護衛の警備スタッフとして長年働いてきた人が工事現場の警備の担当になったら、経験や強みを生かしきれないでしょう。人と業務の最適なマッチングをおこなわなければ、事故や事件に繋がりかねません。
また、経験を活かせずやりがいを感じられなければ、スタッフのモチベーションは低下し離職に繋がるリスクもあります。さらに、正社員と単発のアルバイトで求められるスキルは異なるため、配置バランスも考慮しなければなりません。
このように、「警備スタッフ」と一言で表しても属性や特徴が異なるため、人数合わせで人と業務を当てはめればよいわけではないのです。警備現場に誰を配置するかを決める管制管理の仕事は、仕事の根幹となるとても重要な業務と言えるでしょう。
そこでここでは、「警備スタッフの管制管理について担当者が知っておくべき3つのこと」をご紹介します。
警備スタッフの管制管理ができていないければ顧客からの信用を失う
警備スタッフの管制管理ができていなければ顧客からの信用を失うリスクがあります。
警備の仕事は、人の命や貴重な場所・ものを守ることです。現場に適性のある警備スタッフを、必要な人数配置することができなければ、事故や事件が起こるリスクが生じるかもしれません。
万が一、警備が甘かったことが原因で事故や事件が生じてしまったら、その顧客とは二度と契約ができなくなることもあり得ます。また、事故や事件の規模によっては、企業として社会的な信用を失う可能性もあるでしょう。
そのため、どのような警備現場においても、警備スタッフの管制管理を的確におこなう必要があります。
警備スタッフの予期せぬ遅刻や欠勤は防げない
警備の前日までに警備スタッフの適切な手配をおこなっても、スタッフが当日予期せぬ遅刻や欠勤をしてしまうことは妨げられません。特にWithコロナ時代のいま、前日にスタッフ自身や周囲の感染が確認されたら、仕事を休まざるを得ないでしょう。
また、最近は各地で天災に見舞われることが多く、豪雨による交通網の麻痺なども発生しています。電車やバスの大幅な遅延により、警備スタッフが現場に到着する時間が遅れることも考えられるでしょう。
そのため、警備スタッフの管制管理をおこなう際は、予期せぬ穴が空いてしまうことを含めて検討する必要があります。
緊急時でもつつがなく管制管理できる体制が何よりも必要
前述のように、顧客からの急な依頼や変更、警備スタッフの予期せぬ遅刻や欠勤がある中でも、つつがなく管制管理できる体制が何よりも重要です。また、現場で事故や事件が発生した場合などの緊急時においても、適切な管制管理ができていれば被害や影響を最小限に抑えることができます。
例えば、警備スタッフの急な欠席をいち早く把握し、代理の人をすぐに手配できる体制などが必要でしょう。このように、警備スタッフの管制管理は考えられるリスクをすべて挙げ、それぞれのリスクへの対策を用意しておく必要があります。
警備スタッフの管制管理はシステム利用が1番
警備スタッフの管制管理を、従来ながらの方法でおこなっている企業もあるようですが、発生しうるさまざまなリスクに対応するためには、限界があるでしょう。管制管理のエキスパートと呼べる社員がいるから大丈夫、と思われている企業もあるかもしれませんが、その社員が退職した際に一気にトラブルが起こるかもしません。
さまざまなリスクに対応しつつ、管制管理業務を属人化しないために、警備スタッフの管制管理専用のシステムを利用するのが一番です。
ここでは、警備スタッフの管制管理システムを利用する5つのメリットをご紹介します。
リアルタイムに状況を把握できる
管制管理システムを利用することで、リアルタイムに警備スタッフの状況を把握できます。例えば、シフト申請をしているけれど希望日に仕事が入っていないアルバイトスタッフをリアルタイムに把握できれば、人数が不足している現場に配置することが可能です。
警備スタッフの状況をエクセルなどで管理している企業もあるようですが、エクセルの場合、スタッフの情報を得てからエクセルに入力するまでに間隔ができてしまうため、リアルタイムの情報を把握することが難しいでしょう。一方で警備スタッフがシステムに自分の情報を登録できる仕組みがあれば、リアルタイムな情報を把握することができます。
また、警備スタッフの状況をリアルタイムに把握することができれば、適切な管制管理を素早くできるため、業務のスピードも向上可能です。
遅刻や欠勤が起きてもシステムが教えてくれる
もし、勤怠打刻を紙でおこなっていたら、現場の遅刻や欠勤を本部で把握するのは遅くなり、代理の人を手配するなどの対策が後でになってしまうでしょう。一方で、警備スタッフの勤怠打刻を管理できる機能を備えている管制管理システムもあります。
そのため、警備スタッフの勤怠打刻がなければシステムで分かるため、より早く対策を講じやすいです。
緊急時に他警備スタッフの手配がしやすい
管制管理システムを利用することで、警備スタッフの遅刻や欠勤などの緊急時に他のスタッフを手配しやすくなります。
紙などで管制管理をおこなっている場合、緊急時に稼働可能な警備スタッフを探し出すのに時間を要してしまうでしょう。システムならリアルタイムな情報が把握できるうえに、必要なスキルを持っている出勤可能なスタッフを、複数の検索条件から検索することができるため、他のスタッフの手配するのに時間がかかりません。
警備スタッフの情報や給与計算データなどを一元管理できる
システムを利用すれば、これまでバラバラに管理していた情報を一元管理することができます。
警備スタッフの情報はエクセル、給与計算は給与計算ソフトなど、別々の仕組みを使っている企業は少なくないようです。別々の仕組みを使うことで、重なる情報を二重・三重入力しなければならない場面があるでしょう。
また、警備スタッフの電話番号変更など情報が更新されたとき、別々の仕組みで管理している場合はすべての項目を更新しなければなりません。スタッフの情報などを管理しているシステムやツールが多くなればなるほど、更新漏れのリスクもあります。もし電話番号の更新漏れがあったら、どの番号が正しいか把握するのに時間がかかり、当日の緊事項をスタッフに伝えられないかもしれません。
警備スタッフの情報や給与計算データを一元管理できれば、何度も同じ情報を入力・更新する必要はなくなり、更新漏れや転記ミスなどのリスクも軽減することが可能です。
警備スタッフや顧客とのやり取りもスムーズ
管理管制システムを利用することで、警備スタッフや顧客とのやり取りもスムーズになります。システムを導入していない場合、警備スタッフのシフト決定の連絡や代理依頼、急な欠席などのやり取りは電話やメールなどでおこなうことが多いでしょう。
また、顧客からの新規依頼や契約に関しては、電話・メール・FAXに加えて契約書の郵送などの手段も考えられます。システムを利用することで、従来コミュニケーションのために使用していたさまざまなツールを、一本化することが可能です。一つのシステムで警備スタッフとのやり取りも顧客とのやり取りも管理できるため、伝達漏れなどを防ぐことができるでしょう。
また、過去の契約やその際に交わされたやり取りも一箇所で管理できるため、後から振り返る際に素早く内容に辿り着けることが可能です。
警備スタッフの管制管理に役立つシステム「GUARD EXPRESS」とは
「GUARD EXPRESS」は、警備業に特化した基幹システムです。警備業務管理システム顧客満足度No.1など3つの部門で1位を獲得しています。
「GUARD EXPRESS」の強みは、警備業に必要なすべての工程を一括で管理することができ、前章でご紹介した管制管理システムのすべてのメリット以上のことを享受することができる点です。
例えば、前章では、「管制管理システムを導入すれば、スタッフの欠勤や遅刻をシステムが教えてくれる」とご紹介しました。「GUARD EXPRESS」ではさらに、警備スタッフの「起床時」「自宅出発時」「現場到着時」をスマートフォンから本部に通知する機能を用意しています。もし起床通知が本部に届かなければ、スタッフの寝坊や体調不良などが推測されるため、本部からスタッフに直接状況を確認することが可能です。もし寝坊であれば急いで出発を促すことで、予定時間までに到着することができ遅刻を防げるでしょう。
このように、「GUARD EXPRESS」では緊急時の対応だけでなく、緊急時と呼ばれる前の段階で予防策をとることができる仕組みが備わっているのです。
さらに、「GUARD EXPRESS」に付帯する「NEO」「ENTRY」「PARTNER」「AGENCY」を利用することで、顧客からの警備業務受注から請求業務、新規スタッフの募集から給与支払いまでなど、社内だけではなく顧客や警備スタッフとのあらゆる業務について、一元管理することができます。
例えば「ENTRY」は警備スタッフの新規採用を募集するツールですが、「GUARD EXPRESS」と連携することが可能です。そのため、新規応募者が入力した情報をそのまま「GUARD EXPRESS」に反映することができ、社員が応募者の情報を転記する手間が省けるため、業務の効率化に繋がるでしょう。
さらに、「ENTRY」は新規応募者の単なる窓口にとどまらず、配信した仕事の募集メールをいつ・誰が閲覧したか把握する機能があります。仕事に興味を持った休眠中のスタッフを把握することで、個々人に合った就業を促すアプローチができるため、慢性化した人手不足の解消も見込めるでしょう。
ところで、警備スタッフの管理管制をおこなうのに、システムを利用するのを敬遠する企業もあると耳にします。導入検討したシステムでは、長年管理してきた独自の項目を用意できないから……というのが理由の1つのようです。
「GUARD EXPRESS」は、パッケージソフトでありながら要望に応じてシステムをカスタマイズすることもできます。さまざまな企業に導入してきたノウハウから、御社に最適なプログラム改修をおこなったうえで提供することも可能です。
GUARD EXPRESS(ガードエクスプレス)の詳細はこちら
警備スタッフの管制管理はシステムを活用しよう
警備スタッフの管制管理の基本として管制担当者が知っておくべきことと、管制管理にシステムを使うメリットについてご紹介しました。
警備業界は慢性的な人手不足の問題を抱えていますが、加えて新型コロナウイルスの感染状況の出口が見えない状況が続いています。コロナにおいてはさまざまな業界が大きな影響を受け、生き残るための変革が求められていますが、警備業界も例外ではありません。
環境が激しく変化するいま、「GUARD EXPRESS」のような管制管理システムを活用して業務全体、ひいてはビジネススタイルを変化することで、一歩先のビジネスを見据えてみませんか。